A Century of Shirt-Making
vol.3:年代別ラベル・デザイン
ワークシャツを色鮮やかに刷新し、ブランケットと共に<PENDLETON>の重要なアイデンティティであり続けるシャツは、2024年に誕生100周年を迎えました。第三回目となる今回は、世代を超えて受け継がれ、ビンテージとしても多くの人に愛される<PENDLETON>のシャツの製造年代を特定するのに役立つ、ラベルをめぐる物語をお届けします。
Vintage Labels / 年代別ラベル・デザイン
首元の付けられたラベルを基に、<PENDLETON>のシャツのおおよその製造年代を特定するためのガイドラインをご紹介します。これらは最も一般的に使用されたラベルですが、他にも多様な代替ラベルや、「サー・ペンドルトン(=Sir Pendleton)」のような特別なラインやスタイル固有のラベルも存在します。
これからご紹介する最初の2つの例は、<PENDLETON>のブランケット製品にも使用されていました。ラベルの色は何十年にもわたって変化しています。また、使用状況により外観や判読性にも影響を与える場合があります。白ラベルは、1960年代までメンズとレディースシャツ(および一部のブランケット)に使用されていました。
1924:明るい青 / ゴールド・エンドフォールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にはカールなし。「COPYRIGHT 1921」、「PENDLETON, OREGON」表記。ウールに関する記載なし。
*エンドフォールドとは、ラベルの両端を内側に織り込んで縫い付けるタイプのラベルを意味します。
c.1930:ネイビー / ゴールド・エンドフォールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付き。「PENDLETON, OREGON」と「100% VIRGIN WOOL」表記。
c.1940:アイボリー / ゴールド or ネイビー / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールあり。シャツには、「PENDLETON, OREGON」と「100% VIRGIN WOOL」表記。
c.1950:ネイビーまたはブルー / ゴールド or アイボリー / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールありとなしの場合あり。「PENDLETON, OREGON」から「PORTLAND, OREGON」に表記変更。「100% VIRGIN WOOL」表記あり。「PENDLETON WOOLEN MILLS」は、フォントサイズを統一して表記。
c.1960:アイボリー / ゴールド or ネイビー / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールありとなしの場合あり。「PORTLAND, OREGON」と「100% VIRGIN WOOL」の表記が太文字になった
c.1970:アイボリー / ゴールド or ネイビー / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールありとなしの場合あり。「PORTLAND, OREGON」と「100% VIRGIN WOOL」の表記が丸みを帯びる。1977年以降、シャツサイズや「WOOLMARK」ロゴが含まれることがある。
c.1980:ブルー / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールあり。「PORTLAND, OREGON」と「100% VIRGIN WOOL」の表記がさらに丸みを帯び、「WOOLMARK」ロゴが含まれることがある。
c.1991:明るい青 / ゴールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったロゴデザイン。
2行目のロゴの「PENDLETON」にクオテーションマーク付きで、ロゴラインの上下にカールあり。「PORTLAND, OREGON」が「MADE IN U.S.A. PORT, ORE.」に変更され「WOOLMARK」ロゴが含まれることがある。1992年以降は「WOOLMARK」表記なし。「PENDLETON WOOLEN MILLS」以下のテキストのフォントがスクエアなものに変更された。
c.1995-2008:青 / オレンジ-ゴールド・エンドフォールド
「カーリー“P”」から「セリフ“P”」へ変更され、新しくクオテーションマーク無しの斜体「PENDLETON」ロゴマークを採用。ピンラインも、ロゴの“P”の下部からロゴ全体を下線で斜め上に引くデザインに変更。より明確にロゴ以外のテキストをスクエアなフォントになり、上下に直線のピンライン追加。「MADE IN U.S.A. PORT, ORE.」から「PORTLAND, OREGON」の表記に戻され、「SINCE 1863」表記を新たに導入。全体を囲むボックスは削除される。
c.2009:明るい青 / 黄色のゴールド・エンドフォールド
ラベルが100%ポリエステル素材になり、ロゴが「Pendleton Gothic」フォントに変更され、「®️」マークが追加される。ロゴ上下をピンラインで囲むデザインに変わり、ロゴ下部のテキストはロゴ幅までレイアウトされるが、シャツサイズが表記されることもあり、ロゴ下部のテキストがPENDLETON®の幅に対して中心揃えにならないこともある。「SINCE 1863」表記は引き続き採用されたが、「PORTLAND, OREGON」表記は削除された。
c.2014-2017:ネイビー / ゴールド・エンドフォールド
メンズシャツの76A001、レディースシャツの76A006に採用。100%ポリエステル素材のラベルで、「®️」マークとロゴ下部のテキストが大きくなり、下部テキストはロゴ上下のピンラインの幅に変更。「SINCE 1863」表記は引き続き採用。
c.2018-現在:ネイビー / ゴールド・エンドフォールド
100%ポリエステル素材のラベルは、2021年までに、100%リサイクルポリエステル素材に変更された。「®️」マークが小さめになり、ロゴ下部のテキストはロゴ幅に戻された。「SINCE 1863」表記は引き続き採用。
2024 Century of Shirtmakingモデル:ネイビー / ゴールド・エンドフォールド
「カーリー“P”」(=独特なカールした「P」のフォントと斜体の掛かったデザインで、クオテーションマーク無しの斜体「PENDLETON」ロゴマークを採用。100%リサイクルポリエステル素材で、「A Century of Shirtmaking」テキストが追加され、1960年代のラベルデザインを基にしたデザインに。
- 一部のペンドルトンシャツは、ロゴのみの「ストリップ・エンドフォールド・ラベル」を採用しています。これらは通常、レディースアパレルに見られ、過去のチェック柄やタータン柄では、メンズにも使用されます。
- 「エンドフォールド・ラベル」は、左右または上下で折りたたまれ、プレスされて縫い付けられたラベルです。
- 「WOOLMARK」ロゴが付いたラベルは、1970年代から1994年までの<PENDLETON>製品や広告に登場しました。
- 左の2つは、「スプリット / カール“P”」、または「ウェスタン“P”」、右は「ブロック / セリフ“P”」と呼ばれるフォントデザインです。
- ラベルの折り返し部分に刺繍された商品識別子のうち、ピリオド以降の部分はラベルが作成された月と年を示しています。各月はAからLまでの12文字で、続く数字で年を表し、「.A14」は「2014年1月製造」と解読できます。