PENDLETON people vol.1:Susanna Scott & Amanda Coppa

PENDLETON people vol.1:Susanna Scott & Amanda Coppa

PENDLETON people vol.1:Susanna Scott & Amanda Coppa
ホームウェア・デザイン:スザンナ・スコット&アマンダ・コッパ

創業以来160年以上のあいだ、<PENDLETON>インディジネスピープルズ(ネイティブアメリカン)との交流を深めながらその伝統的なパターンをベースにした独自のデザインと技術で色鮮やかな柄のブランケットを開発し、彼・彼女たちと共にその文化を彩り続けてきました。そんな伝統を紡ぎながらも時代にあったデザインへとアップデートし続け、これからの160年を形創っていく<PENDLETON>の仲間たちをご紹介する「PENDLETON people」。初回は、ホームウェア・デザインを手掛けるスザンナ・スコットさんとアマンダ・コッパさんの物語をお楽しみください。

 

スザンナ・スコット(写真左:シニア・サーフェス・デザイン・マネージャー)とアマンダ・コッパ(写真右:シニア・マーチャンダイズ・マネージャー、ホーム&アクセサリー担当)。ペンドルトン・ウーレン・ミルズ本社内のデザイン・チームのフロアにて。

 

ブランケット・デザインについて語る時に私の語ること

――<PENDLETON>のホームウェア・デザインに関わるまでの経歴を教えてください。

スザンナ・スコット(シニア・サーフェス・デザイン・マネージャー、以下「スザンナ」):ロードアイランド・スクール・オブ・デザインでテキスタイルを学び、いくつかの小さなホームウェア用のテキスタイル会社で働いていました。

その後ポートランドに移り住むことになり、ペンドルトン・ウーレン・ミルズ(以下「PWM」)で働きたいと思いました。アメリカ最古の織物工場のひとつで織られる時代を超越した高品質の素材を製造している会社で、テキスタイル・デザインの仕事がしたいと思ったんです。

 

アマンダ・コッパ(シニア・マーチャンダイズ・マネージャー、ホーム&アクセサリー担当、以下「アマンダ」):私はオレゴン大学で学び、2007年にペンドルトンのホームウェア部門で働き始めました。

ブランケットだけでなく、ホームウェア全般の品揃えを充実させながら、これまで事業部の成長と拡大の一翼を担ってきました。デザイン部門と緊密に連携し、最高の柄と色使いの製品を作り上げることができるので、私はこの仕事が大好きです。

 

 

――<PENDLETON>の伝統的なネイティブ・アメリカン柄のデザインは、現在のテキスタイル・デザインにどのような影響を与えていますか? 

スザンナ:私たち<PENDLETON>のパターンのいくつかには、ネイティブ・アメリカンの伝統的な幾何学的な織りパターンを使っていて、私たちのブランケット・デザインの多くを支える方程式的な存在になっています。

何世紀も前から伝わってきたものですが、その新しい取り入れ方を考え続けながら、伝統的な解釈と、現代のマーケットに通じる新鮮なルックのバランスをとりつつデザインをしています。

 

 

――ブランケットのデザインは、どのようなプロセスでされているのでしょうか?

アマンダ:まずはシーズンのライン計画を立て、新しいパターンやトレンド、ベストセラーなどの要素を検討することから始まります。チームの共同作業でコンセプトを絞り込み、自社で長年受け継いできたカラーパレットを活用して、季節のテーマに沿いながらも時代を超越した魅力のあるパターンを作ることを心掛けています。

 

ポートランド にあるPMW本社。

 

インハウス・デザイナー、トライバル・アーティスト、ビショップ家

――デザインチームには、どのようなメンバーがいるのでしょうか? 

スザンナ:ポートランドの本社内にインハウスのデザインチームの部署があります。ブランケットの柄、特に既存のアート作品をベースにしたデザインについては、社外の契約アーティストたちとも協力し合いながら進めています。

私たちは常にブランケットのデザインで提携したいネイティブ・アメリカンや先住民のアーティストを積極的に探しているのですが、例えば「アメリカン・インディアン・カレッジ・ファンド」(=「The College Fund」)ラインのブランケットは、全米のトライバル・カレッジに通うネイティブ・アメリカンの学生たちによってデザインされたものです。

パートナーであるアーティストとの出会いやコラボレーションは、どれも深い思い入れがあります。彼女 / 彼らのアトリエを訪れ、私たちの毛糸製造用のカラーパレットと一緒に彼らの作品を眺めながら議論し、ブランケットを通して個人的な関係が結ばれていくプロセスが、私にとってはとても大切なものになっています。

 

――そんなブランケットのデザイン方法は、ペンドルトン社内で代々受け継がれてきたものですか?

スザンナ:そうですね、時を重ねながら、より充実したものになってきていると思います。オレゴン工場で作られる毛布の芸術性は、創業家であるビショップ家で代々受け継がれてきました。

1909年にブランケット工場がオープンしたとき、<PENDLETON>はネイティブ・アメリカンの顧客の好みに合わせてウール・ブランケットを作る数多くの工場のひとつでした。現在、ビショップ家はこの種の毛布を製造する、アメリカに残る最後の工場の一つを経営しているのですが、ネイティブ・アメリカンは今でも私たち<PENDLETON>にとって重要な顧客であり続け、私たちは今でもその歴史的なパターンの製品を生産しています。

 

「ワイエス・トレイル(=Wyeth Trail)」パターン。

 

 

――特に思い入れのあるパターンを教えてください。 

スザンナ:「ワイエス・トレイル(=Wyeth Trail)」は、私がデザインした中でもお気に入りの柄で、ベストセラーを続けています。アンドリュー・ワイエスは私が育ったペンシルベニア州出身の画家でオレゴン地方の探検家としても知られていますが、私はいつも彼の色使いが大好きでした。

このパターンをデザインするとき、彼ならではの色使いとペンシルベニアの風景にインスピレーションを受けました。個人的な思い入れのあるデザインが、結果的に多くの人のお気に入りのブランケットになると、とてもやりがいを感じます。

 

アマンダ:私にとっては、「ワイルドランド・ヒーローズ(=Wildland Heroes)」パターン。この特別なブランケットを作ろうと思いついたのは、車で通勤している途中、全米で起きている破壊的な山火事のニュースを聞いたときでした。主に野焼きなどに備える消防士として働く友人が、財団と提携してこのブランケットの売上を寄付することを提案してくれたんです。

私たちのデザインチームは、自然を象徴し、山火事への対応の功績を称える要素を盛り込んだ、美しくユニークなデザインを見事に作り上げてくれた。山火事を含む自然を象徴するモチーフや、消防士たちへ対する敬意を表する要素を盛り込みながら、とても美しくユニークなデザインだと思います。

それから、「スピリット・オブ・ザ・ピープルズ(=Spirit of the Peoples)」も特別なデザインの一つ。長年にわたって<PENDLETON>のブランケットを作り続けてきた何世代にもわたるPWMの職人たちへの個人的な賛辞としてデザインされました。これはトップセラーのひとつとなり、ホームウェアやメンズ&レディス・アパレルにもインスピレーションを与えたデザインになりました。

 

「ワイルドランド・ヒーローズ(=Wildland Heroes)」パターン。

 

泉の在り処と、織物ならではの職人的意匠

――最後に、アイデアやインスピレーションはどんなところから得ることが多いですか? 

スザンナ:あらゆるところから!強いて言えば、ブランケット・デザインのアイデアは、旅先での出来事や風景、それに過去のブランケットのアーカイブから生まれることが多いわ。

美術館で見たタイルのような些細なものからアイデアがひらめくこともあるし、コレクターが見たことのないペンドルトンのヴィンテージ・ブランケットを持ってきてくれて、それをまたラインに戻したりすることもあるんです。

 

――そんな素晴らしいデザインをブランケットとして商品化するにあたり、これまでに直面した困難や工夫についてお聞かせください。

スザンナ:<PENDLETON>は高度で最先端の独自の織物技術を持っていますが、それでもやはり限界があります。

作品やデザインを織物として再現できるパターンに解釈するには、クリエイティブでなければなりません。織りの構造や色の配置を調整しながらオリジナルの作品の美しさを保ちつつ、作業しやすいデザインへと変えていく。私たちのテクニカル・チームは、そんなチャレンジに挑み続けています。

 

「スピリット・オブ・ザ・ピープルズ(=Spirit of the Peoples)」

 

「ワイエス・トレイル(=Wyeth Trail)」パターンの商品を見る
「ワイルドランド・ヒーローズ(=Wildland Heroes)」パターンの商品を見る
「アメリカン・インディアン・カレッジ基金(=The College Fund)シリーズの商品を見る

 

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